ごはんもの ── 寿司ネタ
サヨリ
Sayori
背は青緑、腹は銀色に輝く細身の魚。腹の中の膜が真っ黒なのが特徴で、下処理でこれを丁寧にこすり落とすかどうかが仕事の分かれ目になるという。旬は春とされ、江戸前の季節を告げるネタの一つとして扱われてきたと伝わる。
何でできているか
背は青緑、腹は銀色に輝く細身の魚で、あっさりとした白身は上品な甘みを持つとされる。腹の中の膜が真っ黒なのが特徴で、これは筋肉が半透明で光を通しやすいため、体内への光を遮る適応とみられるという。下顎の先端が赤いことも見分けの目印になり、姿の美しさそのものが評価される魚だという。細く華奢な体つきから、上品さの象徴として扱われることもあるとされる。
どう作るのか
三枚におろし、腹の中の黒い膜を包丁の背やまな板でこすり落としてから使う。この膜を残すと生臭さと苦みが出るとされ、丁寧に取り除くかどうかが仕事の差になるという。細身のため一尾で一貫分に足りず、開いて姿を活かした握りに仕立てることが多く、切り口の美しさも仕事のうちとされる。皮目に細かい飾り包丁を入れて見た目を整える店もあるという。
なぜこの形になったのか
漁期は春から秋、旬は3月から5月とされ、江戸前の春を告げるネタの一つとして扱われてきたと伝わる。身が薄く傷みやすいため、鮮度が落ちる前に手早く開いて出す扱いが基本になったという。塩で食べると甘みが引き立つとされ、淡白さを活かす仕事が中心になっているといい、天ぷらや干物など他の食べ方も並んで伝わる、江戸前の季節を映す魚とされる。