麺 ── そば
藪系
Yabu-kei
江戸から続くそば屋の系統の一つ。幕末に東京・根津の団子坂にあった「蔦屋」が周りを竹やぶに囲まれていたことから「藪そば」と通称され、それが屋号として定着したとされる。二八の配合を基本とするという。
何でできているか
藪の系統のそばは、そば粉八割前後・小麦粉一、二割という二八に近い配合で打たれ、二番粉や三番粉を混ぜることで香りを鮮烈に立たせるとされる。つゆも辛口で、そばの香りに負けない濃さを持つといわれる。緑がかった麺の色も特徴とされ、他の系統との違いが見た目にも分かりやすいという。この色と香りの強さこそが、藪を名乗る店に共通する最大の目印だとされる。
どう作るのか
香りの強い粉を選んで配合し、つゆは辛口に仕立てて麺の風味とぶつけるように合わせるとされる。暖簾分けという形で弟子や親戚筋に技術と屋号が受け継がれ、各地の「藪」を名乗る店に製法と味の系統が広がっていったという。屋号は同じでも、店ごとに配合やつゆの辛さに微妙な差が出ることも珍しくないと語られる。それぞれの店が独自の工夫を積み重ねてきた結果ともいえる。
なぜこの形になったのか
屋号の由来は、幕末に根津の団子坂にあった蔦屋という店の周りが竹やぶに囲まれていたことだとされる。もとは通称だった「藪そば」がそのまま店名として定着し、その後、暖簾分けを重ねて江戸・東京各地に広がったと伝わる。神田の「かんだやぶそば」は明治13年創業で、藪の総本家とされ、百年以上変わらぬ味と技を伝えていると語られる。