ごはんもの
たこ飯
Tako Meshi
天日干しにした「干しダコ」を水でもどして刻み、ごぼうや人参と炊き込む、または後から混ぜるご飯。旨味が凝縮した干しダコを使うことが多く、天草市有明町の夏の風物詩とされる干しダコ干しの光景で知られる。
- 発祥: 熊本県天草市
- 東京から西へ約950km
熊本県天草市
何でできているか
天日干しにした「干しダコ」を水で戻して小さく刻み、ごぼうや人参、ひじきとともにごはんに炊き込むか混ぜ込んだ料理となっている。干しダコを戻した水をだし汁として使うため、醤油や酒、砂糖だけのシンプルな調味でもうまみの濃い炊き込みご飯になるという。天草地域では弾力があり歯応えのいいマダコが一年中よくとれるとされ、湯気とともにタコの香りが立ちのぼるという。
どう作るのか
マダコを3〜4日ほど天日干しにして干しダコを作る。これを水で戻して小さく刻み、ごぼう、人参、ひじきなどとともに、戻し汁をだしにして醤油、酒、砂糖で味付けする。具材と調味した米を一緒に炊き込む方法と、炊き上がったごはんに後から混ぜる方法の両方が伝わっている。天草市五和町では、タコの風味を損なわないよう具材を干しダコのみに絞るつくり方もあるという。
なぜこの形になったのか
天草地域では、タコがあまり獲れない冬に備える保存食として干しダコが作られてきたと伝わる。もどすと旨味が凝縮されて濃い味が出ることから、生のタコよりも干しダコを使う家庭が多いとされ、保存食を無駄なく生かす工夫がこの炊き込みご飯のかたちに残ったとみられる。冠婚葬祭に欠かせない料理とされ、生臭さがないことから仏事にもよく使われてきたという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ熊本県
- 天草大王明治・大正期に天草で飼われた大型の肉用鶏が昭和初期に途絶えたのち、熊本県が約10年かけて復元したとされる。120〜150日齢で出荷され、日本最大級の地鶏という。
- がね揚げ拍子切りにしたさつまいもをしょうが入りの甘めの衣にくぐらせ、油で揚げた惣菜。天草の方言で「がね」はカニの意味で、揚げた形がカニの足に似ることから名付けられたという。精進料理としても使われる。
- 鯛そうめんタイの頭や中骨を煮た「あら炊き」の煮汁でそうめんを煮て食べる祝い料理。そうめんを使うのは特産地・島原の食文化の影響とされる。山都町馬見原では鯛を丸ごと姿煮にする「鯛めん」として伝わるという。
- 馬肉蕎麦熊本県阿蘇地域に伝わる、馬肉の甘辛いしぐれ煮を温かいそばにのせる料理という。馬肉文化が根づいた土地で、けが人や病人への薬膳料理として食べられてきた歴史を持つとされる。
- だご汁小麦粉の生地を手で延ばしちぎった団子を、里芋やごぼうなど季節の野菜と味噌や醤油で煮込んだ汁もの。「だご」は熊本弁でだんごの意味で、農作業の合間の食事として親しまれてきたという。