甘味 ── 和菓子
草餅
Kusamochi
よもぎを練り込んだ餅であんを包んだ、春先の菓子。もとは母子草を使ったとされ、のちに香りの強いよもぎに替わっていったという説がある。ひな祭りに供える地域が多いとされる。
- 餅・団子
何でできているか
芽吹いたばかりのよもぎをすりつぶして練り込んだ餅で、あんを包むか、そのまま切り分けて食べる。よもぎの青い香りと苦味が、甘い餡や砂糖の甘さとぶつかり合うのが持ち味とされる。よもぎの量を控えめにして色を薄くする店もあれば、濃い緑と強い香りを売りにする店もあり、好みが分かれるという。よもぎ特有の青臭さを和らげるため、重曹を加えて茹でる下処理をする作り手も多いという。
どう作るのか
若いよもぎを茹でてすりつぶし、蒸したもち米に搗き込んで緑色の餅にする。あんを包んで丸めるか、のして切り分けて食べる。よもぎの育ち具合を待ってから作る土地もあるという。すり鉢で丹念にすりつぶすほど繊維が細かくなり、なめらかな餅に仕上がるとされ、手間のかかる工程とされる。餅とよもぎを搗き込む工程では、緑色が均一に回るまで力強くつくことが求められるとされる。
なぜこの形になったのか
一説によると、もとは母子草を練り込んだ餅だったが、母と子を杵でつくのは縁起が悪いとされ、香りの強いよもぎに替わっていったと伝わる。邪気を払うとされるよもぎの薬効と、ひな祭りなど春の節句の暦が結びつき、春先だけの菓子として定着したとされる。あんを包まずきな粉だけで食べる素朴な形も伝わっており、家庭でも作られてきた菓子とされる。