甘味 ── 和菓子
おはぎ・ぼたもち
Ohagi / Botamochi
軽く搗いた米粒にあんをまとわせた菓子。彼岸に供える習わしがあり、粒あんの小豆が点々と散る様子を萩の花に見立てて「おはぎ」、春は牡丹に見立てて「ぼたもち」と呼び分けたとされる。
- 餅・団子
何でできているか
もち米とうるち米を混ぜて炊き、米粒の形が半分残る程度に軽く搗いたものに、餡やきな粉、すりごまをまとわせた菓子。餅のようにつきすぎないのが身上で、米粒の粒感そのものを食感として楽しむとされる。すりごまやずんだをまとわせる地域もあり、まとう粉や餡の種類の多さがこの菓子の懐の深さを物語っているという。俵形に握る際、手のひらを軽く湿らせておくと米粒がくっつきにくいという工夫も伝わる。
どう作るのか
米を炊いて軽く潰し、俵形や丸形に握る。周りに粒あんやこしあん、きな粉、すりごまなどをまとわせて仕上げる。餡は季節によって粒あんとこしあんを使い分ける店もあるという。米を炊く際の水加減ひとつで、俵形にまとまる硬さが変わるため、炊き加減が仕上がりを左右するとされる。彼岸の時期以外にも、法事や来客のもてなしとして作られる家庭料理としての一面も持つとされる。
なぜこの形になったのか
一説によると、粒あんの小豆の皮が点々と散る様子が、小さな萩の花が咲き乱れる姿に似ていることから「萩の餅」と呼ばれ、女官などの言葉遣いで「おはぎ」になったと伝わる。春の彼岸には牡丹の花に見立てて「ぼたもち」と呼び分ける習わしが各地に残っているとされる。春と秋で呼び名を変える習わしは、季節の花を菓子に映し込むという和菓子全体に通じる感覚の表れともされる。