海藻
ワカメ
Wakame
褐藻類の一種で味噌汁やサラダに広く使われる海藻。産地や潮流の強さによって肉厚さや歯ごたえに差が出るとされ、しゃぶしゃぶのように熱湯にくぐらせると鮮やかな緑色に変わる。春が旬の生わかめが特に香り高いとされる。
何でできているか
生の状態は褐色だが、湯に通すと黄色くなった赤色素が緑色素と結びつき、鮮やかな緑色に変わる。噛むとシコシコとした歯ごたえがあり、素朴な味わいの奥に潮の香りが残る。産地や潮の強さによって肉厚さに差が出るとされ、強い潮流にもまれて育ったものほど歯切れがよいという。色の変わりようが、食卓での存在感をいっそう引き立て、鍋に投じた瞬間の変化そのものがごちそう感を演出するとされる。
どう作るのか
1〜4月の寒い時期、北西の季節風が吹くころに刈り取る。湯通ししたあと冷水で締めて水を切り、塩を混ぜて漬け込み、茎を除いてから脱水すると塩蔵わかめになる。鳴門ではこれとは別に、19世紀に考案された灰をまぶして乾燥させる「灰干し」の保存加工も伝わっている。用途に応じて仕上げ方を変える、産地ならではの知恵といえ、生・塩蔵・灰干しの3通りが今も併存しているという。
なぜこの形になったのか
世界最大級とされる鳴門の渦潮を生む激しい潮流にもまれることで、身が引き締まり歯切れのよいワカメに育つという。荒い潮に立ち向かえる場所でしか育たないという制約が、かえって鳴門わかめを「渦潮が鍛えた」特産品として際立たせている。厳しい環境をそのまま売りに変えた、産地としての強みでもあり、渦潮という観光名所と特産品が一体で語られる珍しい土地柄といえる。
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
名産地・本場
- 岩手県 宮古市 名産地
三陸沿岸は養殖ワカメの一大産地として知られる。
- 徳島県 鳴門市 本場
鳴門海峡の激しい渦潮にもまれて育つため肉厚で歯切れがよいとされ、19世紀に考案された「灰干し」の保存加工でも知られる。