練り物・豆腐・こんにゃく ── 練り物
野焼き
Noyaki
串を使わず直火で焼き上げる出雲地方の練り物。焼き抜きの一種で、表面は香ばしく中はふっくらとした食感を持つとされ、日持ちのよさに長けるという。焼く強さと時間は職人の経験に頼る部分が大きいとされる。
- 発祥: 島根県出雲市
- 東京から西へ約640km
島根県出雲市
系譜
野焼き
何でできているか
近海でとれる魚のすり身を太い棒状に成形し、串を通さず直火で焼き上げた練り物。表面はぱりっと香ばしく焼け、中はふっくらとした弾力を保つとされる。日本かまぼこ協会の製品分類でも「焼きかまぼこ」の仲間に位置づけられているという。地元では祝い事の膳や来客のもてなしにも使われ、日常と行事の両方で食べられてきたとされる。
どう作るのか
すり身を成形したあと、金串などで貫かずそのまま炭火や機械で炙り焼く。焼成中に空気抜きの穴を開けることで、中まで均一に火が通るよう工夫されているという。焼き加減や焼き時間は職人の経験による部分が大きく、店ごとに微妙な差が出るとされる。焼く前にすり身をよく練り込むことで、焼成中に割れにくくなるという工夫もあるとされる。
なぜこの形になったのか
出雲地方では古くから、蒸さずに直火で焼き切ることで日持ちを高める焼き抜き蒲鉾の製法が伝わってきたとされる。串を通さず「野」で焼くその名の通り、山陰の魚と保存の必要が結びついて育った地域の技法とみられる。蒸して仕上げる蒲鉾とは対照的に、焼き切ることで水分を抑える工夫とされる。同じ焼き抜きでも仙台の笹かまぼこのように薄く成形する型もあり、太い棒状に仕立てる点が山陰の特徴とされる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
派生
同じ島根県
- アゴの子旨煮初夏にとれる子持ちトビウオの卵、アゴの子を出汁と醤油で炒め煮にした隠岐の酒の肴。粒が大きくねっとりとした食感が特徴で、しょうがを添えると魚卵特有のクセが和らぐという。
- 赤貝がらん蒸し中海でとれるサルボウガイ(赤貝)を殻ごと醤油だしで蒸す出雲地方の料理。別名「赤貝の殻蒸し」。殻を洗う音や「殻」がなまったことが名の由来ともいわれ、正月料理として親しまれてきたという。既存の「akagai」は食材ページで、本品は調理された郷土料理のため新規作成。
- 小豆雑煮甘さを控えて煮た小豆に丸餅を入れた雑煮で、あっさりとした味わいが「ぜんざい」に近いとされる。出雲地方では元旦のすまし雑煮に続き、正月二日から食べる家庭もあるという。広域の伝承のため出雲市を代表点とした。
- ばくだんおにぎり隠岐でとれる香り高い岩のりを軽くあぶり、醤油を塗って丸く大きなおにぎりを覆うように巻いた一品。見た目の豪快さから「ばくだん」と呼ばれ、弁当やおやつとして食べられている。出雲地方にも伝わる広域の料理。
- ドジョウのけんちんじる安来市に伝わる、ドジョウをごぼうや大根、しいたけと一緒にすまし汁仕立てで煮たけんちん汁。「ウナギ一匹ドジョウ一匹」と言われる養生食で、田植え後の泥落としに食べられたという。既存の「dojo」は食材ページで、本品は調理された郷土料理のため新規作成。