惣菜
ねりこみ
Nerikomi
季節の野菜やこんにゃくをだしで煮て、砂糖と塩で甘めに味付けし、くず粉でとろみをつける。弘前の禅寺で托鉢の野菜を寄せて作ったのが始まりと伝わり、慶弔の膳に添えられる。
- 発祥: 青森県弘前市
- 東京から北へ約550km
青森県弘前市
何でできているか
季節の野菜やこんにゃくを煮て、葛や片栗粉でとろみをつけ、砂糖をたっぷり使って甘く仕立てた、津軽地方の精進料理とされる。とろりとしたあんが冷めにくく、色とりどりの野菜が輝くように美しく盛られる。おかずでありながら現代のスイーツのような甘さを持つ、口休めの一品として供されるという。「こくしょ」「のっぺい」など類する料理も各地に伝わるとされる。
どう作るのか
材料を角がつくかたちに切り出汁で煮て、砂糖と塩で味をつけ、水溶き片栗粉でとろみをまとめる。風味づけに少量の醤油を加えることもあるとされる。初夏はえんどう豆、秋は里芋、冬はいんげん豆など季節の野菜を主にし、特別なもてなしの際には栗やイクラを加えて豪華に仕立てることもあるといい、家庭ごとに具材の組み合わせが異なるという。
なぜこの形になったのか
弘前禅林三十三カ寺の和尚が托鉢で集めた野菜を「くず寄せ」にしてつくり始めた精進料理がルーツと伝わる。寒い地方で汁が冷めにくいようとろみをつける工夫が生まれ、正月のお膳や冠婚葬祭のもてなし料理として、日常食ではなく特別な場に結びついて受け継がれてきたと考えられ、弘前地方では慶弔の際に必ず食されてきたという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ青森県
- べこもちもち米粉とうるち米粉の生地を色付けし、棒状に組んで蒸すと切り口に模様が現れる。米が貴重だった下北地方で端午の節句のハレ食として食べられ、大間町を中心に柄が発展した。
- ひっつみこねた小麦粉の生地を手でちぎって鶏だし醤油の汁に入れ、人参やごぼうとともに煮込む。旧南部藩領だった青森県南東部から岩手県北中部にかけて伝わり、米が不作の年の主食代わりとされた。
- かっけそば粉を薄くのばして三角形に切り、大根や豆腐とだしで煮てにんにく味噌をつけて食べる。南部藩がそば切りを禁じたため、切れ端を三角に整えて食べたのが始まりと伝わる南部地方の料理。
- くじら汁塩漬けにしたクジラの脂身を湯通しして脂を落とし、大根や人参、じゃがいもとともに大鍋で煮込む。捕鯨基地があった八戸周辺に伝わる正月料理で、日を経るごとに味がなじむとされる。
- 豆しとぎ煮て潰した青大豆に米粉と砂糖を混ぜてこね、かまぼこ形に成形して切り分ける。米の代わりに大豆でかさ増しした南部地方の生菓子で、山の神や農神への年取りの供え物として作られてきた。
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