ごはんもの ── 寿司ネタ
シメサバ
Shime-saba
三枚におろした鯖を塩でしめ、酢に浸けて仕立てたもの。生食に不向きとされる鯖を安全に、かつ身を締めて食べさせるための仕事とされる。江戸前の光り物を代表する一品として扱われてきたという。
系譜
シメサバ
何でできているか
三枚におろした鯖の身。塩と酢の力で表面がわずかに白く締まり、生の刺身とは違う張りのある食感になる。青魚らしい脂の香りは残るが、酢の酸味が輪郭をはっきりさせるという。皮目の銀色の光沢もそのまま活かされ、皮を引かずに削ぎ切りにする仕立てが多いとされる。脂の乗り具合は季節によって変わり、仕立ての塩梅もそれに応じて調整されるという。
どう作るのか
頭と内臓を取って三枚におろした鯖を、まず塩に一晩ほど浸けて余分な水分と生臭さを抜く。塩を洗い落としたのち酢に浸け、身を締める。塩と酢それぞれの時間や配合には店ごとに流儀があるとされる。骨を抜いてから握りに仕立て、わさびや生姜を添えて出すこともあるという。締めすぎると酸味が勝ちすぎるため、時間の見極めが仕事の要とされる。
なぜこの形になったのか
鯖は足が早く、寄生虫の心配もあることから生食に向かない魚とされてきた。塩と酢でしめることで身を締めつつ菌の働きを抑え、安全に食べられる形にしたのがこの仕事だという。江戸前の光り物の仕事の中でも、酢締めを代表する一品として扱われてきたとされ、米にのせれば鯖寿司やバッテラとも呼ばれる、系譜の広い仕事だとされ、地域や店によって塩と酢の配合が異なるのも特徴だという。