ごはんもの ── 寿司ネタ
かんぴょう
Kanpyo
ユウガオの果肉を紐状に剥いて干した保存食を、煮て巻き寿司の具にしたもの。魚を使わない巻物として、握りのネタとは違う立ち位置を持つとされる。栃木県が国内生産のほとんどを占めるという。
何でできているか
干瓢はユウガオの果実の白い果肉を、紐状に薄く剥いて乾燥させた保存食。もどして甘辛く煮ると、繊維質のしっかりとした歯ごたえと、出汁と醤油を含んだ濃い味が両立するとされる。魚介を使わない、数少ない巻き寿司の具の一つだという。乾物ならではの、生の野菜とは違う独特の噛み応えも特徴とされ、噛むほどに出汁の風味が広がるという。
どう作るのか
ユウガオの実を機械や手鉋で帯状に剥き、二日ほど天日と風にさらして乾燥させたものが干瓢の原料になる。水で戻してやわらかくしてから、醤油と砂糖でしっかり甘辛く煮含める。これを酢飯とともに海苔で巻くと、かんぴょう巻きになる。寿司業界ではこの巻物を「木津巻き」と符牒で呼ぶこともあるという。海苔巻きの具のほか、昆布巻きを結ぶ紐としても使われるという。
なぜこの形になったのか
生鮮の魚介と違い、干瓢はもともと保存を目的に作られた乾物だったとされる。冷蔵の手立てがなかった時代、日持ちする具として巻き寿司に取り入れられ、江戸前の中でも魚を使わない一巻として独自の位置を占めるようになったと考えられている。歴史的には大阪が発祥地とされ、江戸時代に各地へ伝わったという。海苔巻きの中でも特に古くから親しまれてきた具材の一つとされる。