生食
トビウオの刺身
Tobiuo no Sashimi
県魚にも指定されたトビウオを鮮度のよいうちに刺身にした、初夏を告げる一皿。脂肪の少ない筋肉質の身は淡白で上品な味わいとされ、姿造りにされることもあるという。東部地域・隠岐地方にまたがる広域のため代表点を松江市とした。既存の「tobiuo」は食材ページで、本品は調理された郷土料理のため新規作成。
- 発祥: 島根県
- 東京から西へ約610km
何でできているか
「トビウオの刺身」は、島根県沿岸でとれるトビウオを新鮮なうちに刺身にした料理で、地元では「アゴ」の名で親しまれている。身は筋肉質で脂肪が少なく、淡白ながらも上品な味わいが特徴で、見た目も美しいことからお頭を飾り付けた姿造りにされることもある。産卵のため6月から8月にかけて島根県沿岸に多数来遊するトビウオは、この時期に体へ栄養を蓄えており旬を迎える。
どう作るのか
新鮮なトビウオを刺身にする際は、長いエラやヒレ、うろこをしっかり取ってから調理することが大切とされる。淡白な味わいは焼き魚にしても美味しく、身から良い出汁がとれるため出汁用の煮干しとしても活用される。つみれにして「つみれ汁」にするなど汁物にも合い、加工品としてはすり身をちくわ状に焼き上げた「あご野焼」も知られている。
なぜこの形になったのか
島根県では「ホソトビウオ」と「ツクシトビウオ」の2種類が漁獲され、5月に初漁期を迎えて8月に終漁するという。夜間に船上で強い照明や松明を灯し、その明りに向かって飛んでくるトビウオを大きな網でキャッチする「アゴすくい」という独特の漁法が伝わっており、一晩で数百尾を漁獲できるとされる。水面を飛び出す姿から、地元では躍進をイメージさせる魚として親しまれてきたという。
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
使われる
同じ島根県
- アゴの子旨煮初夏にとれる子持ちトビウオの卵、アゴの子を出汁と醤油で炒め煮にした隠岐の酒の肴。粒が大きくねっとりとした食感が特徴で、しょうがを添えると魚卵特有のクセが和らぐという。
- 赤貝がらん蒸し中海でとれるサルボウガイ(赤貝)を殻ごと醤油だしで蒸す出雲地方の料理。別名「赤貝の殻蒸し」。殻を洗う音や「殻」がなまったことが名の由来ともいわれ、正月料理として親しまれてきたという。既存の「akagai」は食材ページで、本品は調理された郷土料理のため新規作成。
- 小豆雑煮甘さを控えて煮た小豆に丸餅を入れた雑煮で、あっさりとした味わいが「ぜんざい」に近いとされる。出雲地方では元旦のすまし雑煮に続き、正月二日から食べる家庭もあるという。広域の伝承のため出雲市を代表点とした。
- ばくだんおにぎり隠岐でとれる香り高い岩のりを軽くあぶり、醤油を塗って丸く大きなおにぎりを覆うように巻いた一品。見た目の豪快さから「ばくだん」と呼ばれ、弁当やおやつとして食べられている。出雲地方にも伝わる広域の料理。
- ドジョウのけんちんじる安来市に伝わる、ドジョウをごぼうや大根、しいたけと一緒にすまし汁仕立てで煮たけんちん汁。「ウナギ一匹ドジョウ一匹」と言われる養生食で、田植え後の泥落としに食べられたという。既存の「dojo」は食材ページで、本品は調理された郷土料理のため新規作成。