ITADAKI ATLAS

惣菜 ── 町中華

酢豚

Subuta

揚げた豚肉に、片栗粉でとろみをつけたケチャップ入りの甘酢あんを絡める中華食堂の定番。広東の古老肉が手本とされるが、パイナップルを入れるかどうかで意見が分かれる、日本ならではの論争を抱えている。

系譜

何でできているか

揚げた豚肉の衣はかりっと香ばしく、絡めた甘酢あんが表面をつやつやと覆う。一口かじると酸味が先に来て、続けてケチャップ由来の甘みと豚肉の脂のうまみが追いかけてくる。彩りに入るピーマンや玉ねぎのしゃきっとした食感が、とろみのあるあんに変化をつけているという。衣の厚みとあんの絡み具合のバランスが、店ごとの個性になっているという。

どう作るのか

角切りにした豚肉に下味をつけて片栗粉をまぶし、油で二度揚げしてかりっと仕上げる。米酢とケチャップ、醤油を合わせた甘酢だれを片栗粉でとろみづけし、揚げた肉と炒めた野菜にからめて仕上げる。パイナップルを入れる店と入れない店に分かれ、家庭でも意見が割れる話題として語られることが多いという。二度揚げの温度差が、衣の食感を大きく左右するとされる。

なぜこの形になったのか

一説によると、広東料理の古老肉には酢豚と違いパイナップルが使われることが多く、果物を料理に入れる発想が日本人になじみにくかったため、パイナップルを外した型が広まったとされる。かわりにケチャップで甘みと色をつける工夫が定着し、白飯によく合う濃い味付けとして中華食堂の定番になったと考えられている。果物を使うかどうかの論争は、今も食卓の話題として語り継がれているという。

食べに行く前に

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