揚げもの ── 揚げ物
かき揚げ
Kakiage
小さな魚介や野菜を衣でまとめて揚げた天ぷらの一種。旬の小魚や細切り野菜を無駄なく使い切る工夫から生まれたとみられ、うどんや天丼の定番の種物として広く親しまれている。
系譜
かき揚げ天ぷら
何でできているか
小さな魚介や野菜を細かく刻み、衣でまとめて一つの塊として揚げる。天ぷらの一種でありながら、単独の具材を揚げるのとは違い、断面に何種類もの具が入り混じって見えるのが特徴とされる。噛むと具材ごとに違う食感が次々に現れ、衣の隙間から立ちのぼる香りも複雑に重なり、一口の中に何層もの味わいが同居する構成になっている。
どう作るのか
白魚や桜えびなど小さな具材、あるいは千切りにした野菜を、衣液にくぐらせてから軽く混ぜ合わせ、まとまりを保ったまま油に落として揚げる。具材が多いぶん散らばりやすく、8等分ほどに手早く形を整えてから揚げるのがコツとされる。うどんや天丼の種物として供されることが多いといい、たけのこや菜の花など季節の野菜を合わせる家庭も多いといわれている。
なぜこの形になったのか
小さな具材を一つ一つ揚げるのではなく、まとめて衣でつなぎ合わせるという発想自体が、天ぷらという料理の応用形として生まれたとみられる。旬の小魚や細切りの野菜を無駄なく使い切る工夫が、結果として断面の賑やかな一品を生んだとされ、天ぷらの定番種物として各地の食卓に根づいている。小ぶりで扱いにくい食材ほど、まとめることで主役になれるという逆転の発想が根底にあるといえる。