焼きもの ── 焼き鳥
レバー
Reba
肝臓の串。火加減ひとつで食感が大きく変わる。
何でできているか
鶏の肝臓。口に入れると最初にねっとりとした舌触りがあり、そのあとから鉄分特有の濃い風味とほのかな甘みが追いかけてくる。レバーの好き嫌いは食感で分かれることが多く、火を通しすぎるとぼそぼそに、ちょうどよい火加減だとクリームのようになめらかになる。同じ塊でも串の外側と内側で火の入り方が違うため、一本の中でも口当たりが微妙に変わっていく。
どう作るのか
1羽から取れるレバーはハツ(心臓)がついた状態でおよそ60〜80グラムほどで、串数本分にしかならない量しかとれない。生の状態は柔らかく崩れやすく、切り分けと血抜きの下処理には手早さが求められる。中まで火を通しつつも入れすぎないよう、串の中心にわずかに赤みが残る手前で引き上げる焼き方が基本で、この見極めの一瞬で仕上がりが大きく変わる。
なぜこの形になったのか
焼き鳥は内臓を無駄なく食べる料理として発達してきた面があり、レバーはその中心にある部位といえる。塩でもタレでも合い、卵黄にくぐらせて食べる出し方が広まっているのも、濃厚な味と鉄分の風味をまろやかに受け止める組み合わせとして定着してきたためとされる。火加減という職人の手仕事が一番はっきり味に出る部位でもあり、同じ串でも焼く人によって仕上がりの印象が変わりやすい。