甘味 ── 和菓子
鯛焼き
Taiyaki
今川焼きの生地を鯛の形の型で焼いた菓子。明治後期、今川焼きの生地をめでたい魚の形にして焼く工夫が編み出されたのが始まりと伝わり、一匹ずつ焼く一丁焼きの店も今なお残るとされる。
- 饅頭・焼き菓子
系譜
鯛焼き
何でできているか
今川焼きと同じ小麦粉主体の生地であんを挟み、鯛の姿を模した金属の型で焼き固めた菓子。頭からしっぽまで生地とあんが行き渡るよう、型のすみずみまで生地を流し込むのが職人の技とされる。尾の先まであんを行き渡らせる店もあれば、頭に餡を寄せる店もあり、食べ始める向きの好みが議論になることもあるという。尾の先までパリッと焼き上げるには型全体に均等に火を通す必要があり、経験がものを言うとされる。
どう作るのか
鯛の形をした二枚一組の金型に生地を流し込み、あんをのせてもう片方をかぶせて挟み、両面を焼いて閉じる。一つの型で一匹ずつ焼く一丁焼きと、連なった型で一度に何匹も焼く連式があるという。天然物と呼ばれる一丁焼きは焼き上がりに時間がかかる分、皮の香ばしさが際立つとされ、連式との違いが好まれる理由とされる。焼き型自体を修理しながら何十年も使い続ける店もあり、型そのものに味の記憶が宿るとも語られる。
なぜこの形になったのか
一説によると、明治後期に今川焼きの生地を、縁起のよい魚とされる鯛の形にして焼く方法が編み出されたのが始まりと伝わる。丸い焼き菓子をめでたい魚の姿に変えるという工夫が評判を呼び、庶民の手に届く値段のごちそうとして広まっていったとされる。頭から食べるか尾から食べるかという他愛のない議論が、今も話題として語り継がれているという。