魚介
岩牡蠣
Iwagaki
夏が旬で「夏ガキ」とも呼ばれる。真牡蠣より大ぶりで、天然物と養殖物の両方がある。
系譜
岩牡蠣真牡蠣
何でできているか
真牡蠣よりも大ぶりで殻が深く、口に含むとみずみずしい水分と濃い旨みが一気に広がる。夏が旬で「夏ガキ」とも呼ばれ、暑い盛りでもさっぱりと食べられるのが持ち味で、ひと粒の食べごたえも大きい。殻を開けた瞬間に立つ磯の香りも、真牡蠣よりずっと強い。噛むと弾力のある身から、じわりと旨みがあふれ出してくる感覚がある。
どう作るのか
潮線より下、水深20メートルほどまでの岩場に一つひとつ単独で育つため、真牡蠣のように大きな礁を作らない。天然物は素潜りなどで一つずつ丁寧に採られ、殻ごと吊るして育てる養殖の産地もある。岩に張り付くようにして育つため殻の形も一つひとつ不揃いになり、採取に手間がかかる分だけ流通量も真牡蠣より少なく、値段も高めになりやすい。
なぜこの形になったのか
真牡蠣が産卵期を迎える初夏から夏にかけても、岩牡蠣は別の時期に産卵するため身が痩せず食べ頃を保つ。荒い岩場に散らばって育つという生態そのものが、真牡蠣とは違う旬と味を生み出していると考えられる。真夏でも身が痩せないという一点だけで、岩牡蠣は真牡蠣と棲み分けるように旬をずらしてきたとも読め、二つの牡蠣が一年を通して食卓を支えている。