ごはんもの
とろろまんま
Tororo Manma
コシの強い「やまのいも」をすりおろし、濃いめの味噌汁でのばしてご飯にかける正月料理。魔除けの力があると信じられ、元旦に食べる風習が今も残る。由利本荘市では大食い大会も催されると伝わる。
- 発祥: 秋田県由利本荘市
- 東京から北へ約410km
秋田県由利本荘市
何でできているか
すりおろしたやまのいもを濃いめの味噌汁でのばし、炊きたてのご飯にかけた秋田流のとろろ。長芋よりコシのあるやまのいもを使うのが特徴で、白くねっとりとした粘りが濃厚な出汁に溶け込み、ご飯にかけるとつるりとしたのどごしになるという。精のつく食べ物として、正月の縁起物とされてきたという。米どころ秋田ならではの、稲作の合間に育つ根菜という。
どう作るのか
煮干しと根昆布を水に浸してだし汁をつくり、かつお節も加えてから味噌を溶き入れる。すり鉢ですりおろしたやまのいもに、このだし汁を少しずつ加えてのばす。炊きたてのご飯にかけ、好みでネギを散らして食べる。地域によっては門にとろろを撒いたり、神棚に供えたりする風習もあるという。大館市を中心に、やまのいもの生産が盛んな地域だという。
なぜこの形になったのか
米どころ秋田では、稲作と作業時期が重ならないやまのいもの栽培が広まったと伝わる。精のつく栄養価の高い食べ物として珍重され、魔除けの力があると信じられたことから、正月元旦や祝儀の翌日に食べて無病息災や家庭円満を願う風習が各地に根づいたと考えられる。地域によって食べる日が2日や3日にずれることもあるという。
食べに行く前に
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対比
同じ秋田県
- 赤ずし(赤漬け)炊いたもち米を赤じそと酢で漬け込み、短く発酵させる秋田の郷土ずし。魚を使わない植物性のなれずしで、お盆に仏前へ供える行事食としても伝わる、酸味の穏やかな夏の一皿。
- 江戸系ラーメン醤油ラーメンの表面に、ニラとニンニクを効かせた真っ赤な辛味噌がひとかたまり乗る。溶かしながら食べ進めるうち、あっさりした一杯が少しずつ濃く辛く変わっていく秋田市のご当地ラーメン。
- 干し餅切った餅を吊るし編みにして水に浸し、冬の寒さで凍らせては乾かす「寒締め」を経て作る保存菓子。さくさくとした歯ごたえが持ち味で、腹持ちがよく、田植えの合間の軽食として食べられてきたと伝わる。
- いものこ汁里芋の子芋や孫芋「いものこ」を、鶏肉やきのこ、山菜とともに味噌や醤油で煮た秋の汁物。横手市山内地域特有の土壌で育つ里芋は柔らかな歯ごたえが特徴で、県北のきりたんぽ鍋と対比される郷土料理と伝わる。
- 秋田の酒軟水を使い、灘の硬水とは対照的にまろやかで細やかな酒質を目指すとされる秋田の酒。雪に埋もれた蔵が保温効果を持つことを生かし、低温でじっくり発酵させる造りが伝統として続いているという。