粉もの ── 粉もの
ふなやき
Funayaki
福岡県筑後地域に伝わる「ふなやき」は、小麦粉と水だけの生地を丸く薄く焼き、黒砂糖や高菜漬けを挟んで折りたたむおやつ・軽食。舟形に折りたたむ形が名の由来とされる。
何でできているか
小麦粉と水だけで作る生地を丸く薄く焼き、黒砂糖を包めばおやつに、高菜漬けなどを挟めば軽食になる。具材以外に味付けをしないぶん、小麦の香りと焼き目の香ばしさがそのまま前面に出るとされる。折りたたんだ形は底面が湾曲した大きな鉄鍋に由来するという。かむと折り目のところから具材の味が先にしみ出す。
どう作るのか
小麦粉を水で溶いた生地を鉄鍋の上で丸く薄く広げて焼き、黒砂糖や高菜漬けなど好みの具をのせて半分に折りたたむ。底面が湾曲した鉄鍋を使うため、折りたたむと自然に舟のような形になるとされる。仕上げに何かをかけることはなく、生地と具材だけのシンプルな食べ方が特徴だという。生地の厚みは店や家庭によって違い、薄いほどぱりっとした食感になるとされる。
なぜこの形になったのか
筑後川流域は九州でも麦の作付けが盛んな土地で、福岡県と佐賀県で九州全体の麦の作付面積の8割を占めるとされる。手軽に作れるふなやきは、そうした小麦の産地でおやつとして根づいたと考えられている。名前の「ふな」は舟を指すとされ、底の湾曲した鉄鍋で焼いて折りたたむという調理法そのものが、そのまま名前に残った例といえる。この結びつきは今も筑後川流域の暮らしの中に残っているという。